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低温期が長く排卵が遅れてしまう原因は
➀体が冷えていて卵巣機能が低下して卵胞の成長が遅れる
➁気血が不足していて卵胞に栄養が十分送られず成長が遅れる
➂瘀血や痰湿などが邪魔になり卵巣への血液や栄養がスムーズに送られず卵巣の成長が遅れる
以上3つのうちのどれか又は複数が考えられます。
こんにちは。漢方薬局の後藤です。
今回は不妊症の方によくみられる低温期が長く排卵が遅れる原因について
お話したいと思います。
正常な低温期の基準は14日±2日と言われています。
12日より短かったり16日より長い状態が3カ月続くと
問題がある可能性を考えます。
今回のテーマである低温期が長く排卵が遅れる原因は
冒頭でも書きましたが
➀冷え
➁栄養・元気不足
➂卵巣へ栄養が届きにくい状態がある
3つの内のどれかか複数の問題が考えられます。
一つ目の問題の冷えですが
中医学では冷えも二つに分けて考えます。
1つは実寒といって実際に冷たい物が体に入って冷えている状態です。
冷たい物を摂ったり、エアコンや冷たい空気にあたって体が冷えた状態です。
2つ目は虚寒といって体力がなく自分で熱を十分作り出せなくなっている状態です。
体が冷えると体の内臓機能が落ちてしまいます。
卵巣の働きも悪くなる為卵胞の成長も遅れてしまいます。
実寒の場合は原因となる食事や生活習慣、服装などを改善し
冷たい物が体に入ってこない様にする事で冷えてる状態が良くなります。
虚寒の場合は自分で熱を作り出せるように体質改善が必要になります。
体質改善には食事や生活習慣の改善と漢方薬の服用が効果的です。
二つ目の問題は栄養・元気不足です。
中医学では気血不足と言います。
血液が足りなくなると
顔色や舌の色が白っぽくなる
皮膚、髪の毛、爪にツヤが無くなり乾燥する
眠りが浅い、良く夢を見る
不安感、めまいがあるなどの症状が出てきます。
気が足りなくなると
疲れやすい、動きたくない、動きたくない
息切れ、食欲がない、軟便・下痢
風邪を引きやすい、声に力がない
等の症状が出ます。
気血は寝ているときに体の中で作られます。
消化の良い食べ物を食べて胃腸の負担を軽くし
早く寝ることが気血不足改善のポイントです。
足りない気血を補うのも漢方薬は得意です。
3つ目の問題は卵巣への栄養が届きにくい状態
これは卵巣へ栄養を届ける通り道に
瘀血と痰濁という障害物があるのが原因です。
瘀血は血液の中の赤い成分の滞り
痰濁は血管の中脂肪分などの透明な成分や
リンパ液などがドロドロになって滞りです。
瘀血や痰濁の原因はストレス、
脂肪、砂糖、味が濃厚で美味しいものの過度な摂取、
胃腸機能が弱く食事の消化が上手くできず、栄養にならず老廃物になってしまう
等が原因になります。
改善する為の養生法は
消化の良いものを食べる
ストレスを上手く発散する
血流を良くする青魚や香味野菜を食べる
糖分、脂肪分の多い食事を避ける
などです。
漢方薬では活血薬と言って瘀血を改善するものや
化痰藥と言って痰濁を改善するもの
消化機能が弱い人は消化機能を改善するものを
使います。
低温期が長く排卵が遅れる原因は
体質や生活環境、仕事などで
様々で、対応方法もそれぞれ違います。
漢方相談では詳しくお話を伺い何が原因なのかを
見極めて生活習慣や食事の改善方法と漢方薬の
ご提案をしております。
お悩みの方は是非一度相談に来てください。