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3月14日の続きです。
では標準治療の特徴をおさらいします。
【手術】
手術の成否の鍵は、医師の腕と思はれる方が多いと思います。しかし
それ以上に重要なのは、患者さんの体力です。
手術自体は医師の技量ですが、その後の回復は患者さんの治癒力に依存
します。体の外部と接する部分、皮膚の粘膜(呼吸で空気を取り込む鼻、
のど、飲食物と接する口の中、食道、胃腸など)は傷つくことに慣れて
いて速やかに修復されます。
しかし、体の内部(内臓やその周囲の組織)は、メスで傷つけられる
など想定されていません。
特に内臓は、生命活動の重要な役目を担っているところなので、回復
が遅ければ全身にダメージが及びます。感染症のリスク、微細な炎症
が長引くことで、残存したガン細胞が息を吹き返すリスクも考えられ
ます。外科医の文献でも下記のように報告されています。
「手術により筋肉中のタンパク質が切除部分の修復に費やされて、
全身の栄養状態の低下がおこる。特に高齢者や侵襲の大きな手術では
免疫機能の低下と共に術後感染症の合併症を誘発する原因となる」
(日本医科大学 第一外科)
(次回は、抗ガン剤についてです)