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漢方では病気の向きを考えて治療方法を選びます。
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病気の向きとは
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上にあがっているか、下にさがっているか
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外に向かって発散しているか、内側にこもっているか
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の4つのパターンがあります。
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こんにちは。漢方薬局の後藤です。
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体の症状は様々ですが、それをどう解釈するか
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とても難しい場合があります。
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そんな時に一つの物差しになるのが
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病気の向きで考える方法です。
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四つに分けて考えます。
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①上にあがっている状態を升証
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②下にさがっている状態を降証
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③外に向かって発散している状態を散証
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④内側にこもっている状態を収証
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と言います。
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では、それぞれの状態の具体的な症状について紹介します。
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まず①升証(上にあがっている状態)は
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上がると困るものが上がり、下がるべきものが下がらないために
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起こる状態をいいます。
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上半身は暑いのに下半身冷えている、上半身のぼせ、怒りっぽい、
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いらいら、不眠、体力無しの疲れ知らず
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喉の異物感、目の充血、喘息、耳鳴りなどです。
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漢方薬は上半身の熱を冷ましたり、
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上にあがってしまった気を降ろす効果のあるものを使います。
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➁降証(下にさがっている状態)は
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下がっては困るものが下がったり、上がるべきものが上がらないために
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起こる状態を言います。
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いつもだるい、いつも横になりたい、体力ありの元気なし
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眠い、尿量が多い、下痢、オリモノ多い、月経量多いなどです。
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漢方薬は気を上にあがるのを助ける効果のあるものを使います。
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➂散証(外に向かって発散している状態)は
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出ては困るものが出たり、出るべきものだけど出過ぎるために
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起こる状態をいいます。
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多汗、寝汗、不正出血、嘔吐、下痢、おりものが多い、
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月経量が多い、尿量が多い、気が散って集中できないなどです。
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漢方薬は出過ぎてしまったものを補うものや
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出ては困るものを出ないように、
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引きしめて改善する効果のあるものを使います。
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➃収証(外に向かって発散している状態)は
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出さなきゃ困るものが出ない、または満足に出ない
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ために起こる状態をいいます。
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汗が出ない、生理が来ない、便秘、尿量減少
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体温上昇、発熱、発疹、頭痛、蓄膿症などです。
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漢方薬は発汗させるものや、
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気の巡りを良くするものを使います。
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以上四つの病気の方向についてのお話でした。
漢方薬局 048-574-9331