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倦怠感・のぼせ…その症状

家族の健康管理には日々気をつかうけれど、いつしか自分の体調に関しては手薄になっていることありませんか?
 
最近、少し動いただけなのに全身に汗をかいて疲れやすい。
食欲があり、よく食べているのに、体重が減っていく一方。
不思議に思いながらも目の前にある家事や仕事に追われ、更年期の時期と思いこんでそのまま放置してしまう毎日。
けれど、本当にただの更年期なのか?
ひょっとするとある日突然思いがけない病気になっており、取り返しがつかないことになるかもしれません。
今回はその更年期とよく似た症状の病気や改善方法についてお話をしていきます。
 
■倦怠感・のぼせは、「バセドウ病」かもしれません!
歌手やスポーツ選手など、著名人が克服したことで
広く認知されるようになった「バセドウ病」ですが、意外と身近におきる病気なのです。
名前だけは知っているという方も多いのではないでしょうか?
バセドウ病は甲状腺の病気ですが、実は日本人の20人に1人は甲状腺に
何らかの疾患を持っているといわれており、誰しもかかりうる病気なのです。
最近、多汗や倦怠感などの症状を感じることはありませんか?
更年期障害などに多くみられるその症状、もしかするとバセドウ病のサインかもしれません。
 
 
■代謝を促す「甲状腺ホルモン」
甲状腺は喉仏の少し下あたりに位置する臓器です。
食物から摂取したヨウ素を原料にし「甲状腺ホルモン」を分泌、臓器・細胞などの新陳代謝を促します。
胎児・幼児の発育などにも関わる重要なホルモンですが、何らかの原因で体内の免疫システムに変化が生じると、
正常な細胞を異物と判断し攻撃する「自己免疫疾患」を引き起こしてしまいます。
抗体から甲状腺へ絶え間なく刺激を与えられることで、血液中に甲状腺ホルモンが分泌。
過剰に放出されることでバセドウ病(甲状腺機能亢進症)が発症することが分かっています。
 
 
■バセドウ病の原因は遺伝?ストレス?
バセドウ病の発症メカニズムはいまだ不明です。
影響を及ぼすと考えられている要因はいくつかあり、代表的なもので「ストレス」があります。
「精神的ストレス」・・・進学・転勤などによる環境の変化など
「肉体的ストレス」・・・妊娠・出産・更年期による心身の変化など
その他、喫煙者にバセドウ病患者が多いのも特徴です。
タバコを吸わなくても、煙による受動喫煙から影響を受ける場合があります。
また、バセドウ病患者は身内にも発症者がいることが多い傾向にあることから、
遺伝子・体質の遺伝なども関係があると考えられています。
 
 
■見逃しがちな「バセドウ病」のサイン
多汗・のぼせ・倦怠感などが生じるバセドウ病。
若い人はこういった異変に気が付きやすいのですが、
高齢者になるとこういった体の変化を年齢特有のものと捉え、見落としてしまいがちです。
また、40~50代に発症する更年期障害も、ほてりや多汗といったバセドウ病と同じ症状が生じるため非常に見分けがつきにくいのが特徴です。
バセドウ病の早期発見を目指すためにも、まずは下記のリストで症状チェックをしてみましょう。
 
 
■いくつ当てはまる?バセドウ病チェック!
・少し動いただけで息が切れる
・食欲が増し、すぐに空腹になる

・食べているのに体重が減る
・喉仏の周りが腫れている
・イライラすることが多く、怒りっぽくなった
・動悸を感じる
・季節問わず、少しの運動で大量に汗をかく
・疲れやすい、だるい
・目の周りが腫れている、眼が飛び出しているようにみえる
・手が震えることがある
・下痢、軟便
 
 
■バセドウ病の治療は何をするの?
バセドウ病の初期治療は、血液検査をもとに処方された薬物治療が中心となります。
血液中の甲状腺ホルモンの合成を阻害し、ホルモンの正常化を目指すという治療方法です。
服用後2~3か月で自覚症状の改善がみられますが、自己判断で薬を減量したり、
飲むのをやめたりするのは非常に危険です。
ホルモンの正常化には2~3年かかるため、じっくり腰を据えての治療が必要。
薬の減量等も、病状の経過・副作用の有無などをみながら医師が判断します。
治療法には甲状腺の一部を摘出する「外科手術(症状によっては全摘出)」、
ヨウ素カプセルで内部から甲状腺を破壊する「アイソトープ治療」などがあり、
経度や副作用の有無で治療方法を選択します。
どの病気にもいえることですが、治療法は多くの場合メリット・デメリットが存在するものです。
それも踏まえたうえで、医師としっかりと相談し治療を進めましょう。
 
<まとめ>
バセドウ病は心不全や不整脈など深刻な合併症を起こすこともあります。
放置すると命の危険を及ぼす場合もあるので、異変にいち早く気が付き、医師の診断を受けることが大切です。
またストレスも発症・病状の悪化に影響を及ぼすことが分かっています。
普段からストレスをため込まないように心がけ、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。

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