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漢方薬も体質や現在の体の状態に合わないものを飲むと
体調が悪くなったり、元気がなくなったり、
お腹の調子が悪くなったりすることがあります。
こんにちは、漢方薬局の後藤です。
「漢方薬は副作用がないんですか?」
とお問い合わせいただくことがよくあります。
今回は漢方薬の副作用について
お話ししたいと思います。
副作用とは簡単に言うと
「治療者や患者が望んでいない作用全般のこと」
を言います。
例えば
薬を飲んで薬疹(皮膚にアレルギー症状)がでる
痛み止めを飲んで胃が痛くなる
抗生剤を飲んで便秘になったり下痢になったりする
などです。
では、漢方薬でこのような副作用は現れるのでしょうか?
漢方薬は病気や症状だけではなく体質や体の状態を判断して
体のバランスをベストな状態に戻すことを目的に使います。
冷えている場合は→温める
熱がこもっている場合は→熱を冷やす
ストレスで気の流れが悪く、お腹が張ったり胸が詰まって苦しい場合は
→気の流れを良くする
血液が足りなくて精神的に調子が悪くなったり熟睡ができない場合は
→血液を増やす
などの方法を使います。
体が冷えているのに熱を冷やす漢方薬を使うと
→体や内臓が更に冷えて食欲がなくなったり、元気がなくなったり
下痢をしてしまったりすることがあります。
血液が足りないのに血流を良くする漢方薬だけを使うと
→少ない血液を心臓や脳や内臓など大切なところにだけ
必要最低限に使われるように節約しているのに全身に
巡らされてしまいます。
その結果、必要なところも足りなくなってしまい
めまいや動悸の症状が現れることがあります。
気の巡りが悪くてお腹が張ったり苦しくなっている人が
元気になりたいと思って気を補う漢方薬を使うと
→巡らさなければいけない気が更に増えてしまい
お腹が張ったり苦しくなる症状が
更につらくなることがあります。
このように、今の体の状態に合っていない漢方を使うと
期待した効果が得られず
逆に体の調子が悪くなってしまうことがあります。
テレビ番組を見て血流が大切だと思い
血流を良くする漢方薬を飲んだ場合
→血液が足りない体質だと動悸がしたり
ふらふらしたりなど具合が悪くなることがあります。
風を引いてしまい体力をつけたいからと
気(エネルギー)を増やす漢方薬を飲むと
→熱がひどくなったり、苦しくなるなど
具合が悪くなることがあります。
体はバランスが大切です。
ベストなバランスに立て直すことができれば
自然と自分の力で病気を治すことができるようになるのです。
これが自然治癒力ですね。
この自然治癒力が最大限発揮できるように
体を整えることが漢方薬を使う目的になります。
自分の体の状態に合わない漢方薬を飲むと
体のバランスを更に崩してしまう結果となり
期待する効果とは違う
副作用が出てしまいます。
漢方薬局