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こんにちは。漢方薬局の後藤です。
先日参加したアジア太平洋地域中医薬サミット
の講演の中で印象に残った講演の内容を
もう1つご紹介したいと思います。
今回は不妊症の排卵障害についてのお話をご紹介致します。
まず排卵のメカニズムですが
低温期に卵胞が順調に成長して
18mmの大きさに達すると
エストロゲンレベルが急上昇し
200~500に達します。
それに反応して黄体形成ホルモン(LH)が
大量に分泌されます(LHサージ)
このLHサージのあと排卵が起こります。
またLHサージ後8~20時間後に
尿中のLHがピークとなり検尿で排卵がわかります。
排卵障害は、卵胞がちゃんと成長しなかったり
ホルモン分泌の要である
卵巣の機能が低下した時に起きてしまいます。
その原因となる代表的な基礎疾患が
多嚢胞性卵胞症候群(PCOS)と卵巣機能不全です。
多嚢胞性卵胞症候群(PCOS)は
主に二つのタイプがあります。
痩せているタイプと太っているタイプです。
太っているタイプは生活習慣の改善と
バランスの悪い食事によってもたらされる
痰湿という病理産物を改善する漢方薬を使います。
痩せているタイプはストレスにより
自律神経やホルモンバランスが崩れているのが
主な原因になります。
ホルモンバランスを改善する漢方薬と
気の巡りを良くし自律神経を改善する
漢方薬を使います。
卵巣機能不全も主に二つのタイプがあります。
一つ目のタイプはストレスによって気の巡りが悪くなり
卵巣の血流が悪くなるタイプです。
気の巡りや血流を良くする漢方薬を使います。
二つ目が腎精不足といって卵巣が働く力が根本的に
足りないタイプです。
この場合は腎精を補う漢方薬をしっかり使います。
以上のように排卵障害にもいくつかのタイプがあり
漢方での対応方法もそれぞれであることが学べました。
漢方薬局 048-574-9331