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お腹が冷えると体の熱を発散しにくくなり
体に熱がこもるので熱中症になりやすくなります。
こんにちは。漢方薬局の後藤です。
夏本番で誰でも冷たい物が欲しくなる時期になりました。
今回は冷たい物が熱中症になりやすくなる原因について
お話します。
中医学では夏は心臓に一番負担がかかるという考え方があります。
夏は1年で一番暑い季節。体に熱がこもらないように
一番頑張らなければいけないのが心臓なのです。
体の熱は皮膚表面の血流から放散されます。
血流だけでは熱の放散が間に合わない場合に
汗をかいて、汗が蒸発する気化熱により
更に熱がたくさん放散されます。
皮膚表面の血流を増やす為に働かなければいけないのが
心臓です。
心臓が一生懸命働いて体の内部の熱を血液に載せて
皮膚表面まで持って行くのです。
この血流や発汗を助けるのが唐辛子に代表される
辛味のあるものです。
東南アジアなどの暑い国の人たちは激辛料理を食べて
汗をかき、体の熱を発散しているから
暑さに耐えられるのです。
では冷たい物を飲んだり食べたりするとどうなるのか?
真夏にかき氷やキンキンに冷えたビールは最高ですよね!
食べると体もひんやり涼しくなりとても快適な気持ちになります。
でもお腹の中が冷えると体はこれ以上内臓を冷やさないために
体の中の熱を守ろうとするのです。
皮膚表面の血流を減らし体の熱の放散を減らそうとしてしまいます。
真夏は容赦なく1日中暑いですよね。
かき氷や冷えたビールは一時的には体を快適な状態にしてくれますが
その後体の熱の放散が悪くなり、体の熱がこもってしまうのです。
暑いから冷たい物を摂る→熱の放散が悪くなる
→更に体が暑くなるから冷たい物を摂る
→さらに熱の放散をしなくなる
→熱中症のリスクが上がる
となってしまうのです。
冷たい物を摂り続けると胃腸が冷えて働きが悪くなり
食欲が無くなったり、軟便下痢になったりします。
食事でしっかり栄養を摂れなくなると体力が減るので
心臓が元気に働いて体の熱を放散する働きも
弱くなってしまいます。
これも熱中症のリスクになるのです。
かき氷や冷えたビール、冷蔵庫で冷やしたスイカ
などを食べてお腹を冷やした時は
最後に温かいお茶を飲むなどで冷やしたままにしない
ことが夏の養生ではオススメです。
漢方薬局